2017年4月23日日曜日

4月2日(日)古いものを大事にする精神から文化や愛着は生まれてくる

 一夜明けた今日も、多度津へ。「たどつさくらまつり」で賑わう、桃稜公園のふもとを街歩き。ようやくオフになった有希も一緒に。
 以前、街歩きした時に見つけた骨董屋さん「滑稽堂」が開いている。とはいえ、ラジカセが鳴っているのに店番の人は居らず。「入っていいのかな?いいよね?」ってことで、躊躇いながらも足を踏み入れる。
 古いものが、所狭しと並んでいる。どちらかというと、『和』のもの多し。


 そうこうしているうちに、店主さん現る。軽くおしゃべり。聞くと電気屋が本業で、このお店は趣味の延長線でやっているんだとか。しかも、LAZYBONES店主とも知り合いだそう。彼が自費出版したエッセイ本には、そのことについても書いてあるらしい。「なるほど」と、納得。
 有希は、お酒の燗とビアマグを購入(両方とも酒用品!)。これからまだ街歩きをするので、買った荷物はあずけて行くことに。
 今日の目当ては「合田邸」の一般公開。昨日の公演会場であるe-COCOCHIカフェのオーナーが保存活動に関わっている古い町屋。かつては、大層裕福な一族のお屋敷だったそう。贅の限りを尽くした意匠が、その全てを物語っている。しかし、没落。長らく空き家で荒れ放題だった建物を、町の文化財として残していく機運が盛り上がっているらしい。
 土間から上がり、廊下を進むとそこは洋館。応接室や書斎には洋風の意匠が施されている。坪庭や中庭を眺めながら奥に進むと、広々とした畳敷きの和室。しかし天井が高く、照明器具もシャンデリアだったりして、和洋折衷な趣向になっている。


 中庭を挟んだ『離れ』がまた面白い。純和風の木造建築2階建ては、全面が硝子張り。有希とふたりで、「ここを客席にして、中庭全体を使って展開するお芝居をしたら面白そうだよね。」とか妄想したり。
 もうひとつの『離れ』は、洋館。しかし、そちらは立ち入り禁止になっていた。腐食した柱が崩れ落ちて、宙に浮いた横木があったりするので、相当危険なんだろう。
 これを修理・保存していくには、時間もお金も手間もかかるんだろうなあと思う。しかし、それを超越できるだけの『人の心』がありますように。

 

 合田邸以外にも、幾つかの古民家が解放されていた。現在も住む人の居る建物は、手入れもしっかりと行き届いている。そういう建物からは、大切に暮らしてきた住み手の愛がそこかしこに見つけられる。
 帰りの道すがら「滑稽堂」に寄るも、店主不在。約束通り、あずけておいた商品だけ持ち帰る。(ほんとは店主さんが自費出版したというエッセイ本を手に入れておきたかったのだけど、それはまたの機会に。)
 e-COCOCHIカフェで、本日限定のカレーランチをいただく。満足。
 午後は、仁尾へ。
 こちらも古民家「松賀屋」を訪れる。友人たちの出演するお芝居、うちんく企画「にがりえもん-海祇-」を観劇。仁尾にまつわる昔話をモチーフにした作品。建物内を移動しながら上演されるので、1回に入れる観客は30名ほど。
 ぼくと有希は、ほぼかぶりつきで鑑賞。役者さんの、すごい迫力!
 
 
 演出を手がける三好さんとはずっと知り合いだったけど、彼女の手がける作品はつい最近まで観たことがなかった。想像してたのとだいぶ違うので、毎回びっくり。役者さん全員、白塗りじゃないですか…。こっちの方向性だったとは!
 
 
 古民家は、それだけで価値がある。時間を経た美しさや、存在意義。今ではもうあまり見られなくなった大工の建造技術。意匠。こまめに手入れすれば100年200年と持つものなのに、「古い」というだけで顧みられず、取り壊されて更地になったりする。その後に建つのは、新建材のぺらぺらな建物。「古いものが大事にされない街に愛着を持て」と云う方がおかしい。行政や自治体は、こうやって活用している例をつぶさに見て、新しい世代が引き継げるようなシステムを一刻も早く構築してほしい。
 夜は、川田家へ。晩ごはんを一緒にいただく予定だったんだけど、有希が日にちを間違えていたらしい。約束したのは明日の夜。
 結局、宇多津にある回るお寿司「海鮮マリン」で晩ごはんを食べる。ふたりして3000円哉。満足。
 TSUTAYAにも寄る。本をひとしきり見たあと、スタバでノマド。甘いものを食べながら、デザイン作業を進める。

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