2017年3月2日木曜日

2月26日(日)奇跡的な夜に踊り明かす僕ら

 今日はひとり、高松へ。
 途中の宇多津で、THOOTH COFFEEに寄る。パニーニを朝ごはんに食べながら、読書。


 高山なおみ&スイセイ著「ココアどこわたしはゴマだれ」、読了。最後の章を読んでいて、何だか切なくなる。本文ではぼんやりとしか書かれていないけど、この夫婦は別居を決めたみたいだ。明記してある移住地がそれぞれに違うので、そういうことなのだろう。それでも夫婦(法律上)を続けているのか、それとも解消したのかまでは書かれていない。
 川田中家の場合。2011年、有希がロンドンに移住する(2年の期限つき)と決めた時、ぼくは反対しなかった。それどころか、足りない物を買ったり壮行会まで開いたり、最大限にサポートして送り出した。「パートナーシップ」は、縛り合うためのものではない。人生の時々で、学びたいことや吸収したいことがその土地にないかもしれない。その経験がどうしても必要な場合、別居して違う土地に暮らすこともありなのだとぼくは思う。その際、パートナーシップを解消するのか/継続するのかはケースバイケースだ。ぼくと有希の場合は、継続した。
 どちらにしても有希の英国はビザの関係で2年しか居れないわけだし、互いにひとりになっても吸収できることはたくさんある。再会した時、成長した姿を見せたい。見せてほしい。そんな想いだった。
 その後、有希は体を壊し、1年と少しで帰国することになる。ガリガリに痩せた身体で。(その話はまた、別の機会に。)
 実際。日本と英国の国際遠距離恋愛は、面白かった。現代にはskype(ネットのTV電話)という文明の利器がある。日常生活のレベルで、今日あったことをお喋りしたり、時にはそれぞれにごはんを食べたり、ごぞごぞ用事している間もつなぎっぱなしにできるのだ。時間差もほとんどないから、同じ部屋に居るのと変わらない。
 結局、心の距離を近くに保てれば、物質的な距離がどうであろうと続くのではないかと思う。結論。
 予定が詰まっているので、そそくさと移動。高松、着。
 久しぶりに、松島の古書店「讃州堂書店」へ。デザインと広告についての展覧会図録(1991年)を買う。デザインの参考に。


 さらに移動。
 カフェ「チャイ花」へ。NYから一時帰国しているジャズピアニスト・宇関陽一さんと、数年前に東京から香川に移住してきたサックス奏者・國井類さんのジャズライブを鑑賞。素晴らしい。生ピアノでなくキーボードだったのは残念だけど、逆にエレクトリックピアノの音色を使ったりもしていて。プロは機材を選ばないのだなあとも。


 「チャイ花」に来るお客さん向けのチラシはぼくがデザインしたので、集客を心配していたのだけど、全くもって杞憂だった。身動きがとれないほど満員御礼。ほっと、一安心。
 そして、さらに移動。三豊に戻る。高速道路を使って、時間短縮。
 帰宅後、息をつく暇もなくDJ機材の準備。車に積み込んで、高瀬のライブバー「ブギナイト」へ。DJ機材のセッティングをする。
 18時より、DJイベント「bootyicious」開始。ぼくの出番は19時からの1時間。ぼくのラストソング、サディスティック・ミカ・バンド「タイムマシンにお願い」をかける頃には、オーディエンスもノリノリでした。楽しかった。

写真:藤岡優

 「ブギナイト」は、移転後初めて訪れた。前までの店舗とは違い、ライブスペースがかなり広い。DJ機材は、ターンテーブル2台とミキサーが常備されていて、音もかなり大きく出せる。ここでなら、何か面白いイベントが企画できそう。今度、店主さんと話してみよう。
 有希と、ケンイチさんと、企画者の石居直ちゃんと、デザイナーの秋山さん、KEIさん、優くん、今川くん。そして多彩なジャンルのDJさんや、ノリのいいお客さん。こんな香川の片田舎で、こんなに面白いDJイベントが成立するなんて、思ってもみなかった。何だかここが日本じゃないような、奇跡的な一夜でした。どうもありがとう。

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