2017年2月26日日曜日

2月24日(金)カレーとナポリタンとチョコレートとレモン

 通常業務。
 つぶと子犬たちの寝床として使っているクッションを、洗濯機で丸洗いする。乾燥機にかけるため、お昼休みに最寄りのコインランドリーへ。
 ついでにお昼ごはんを、その向かいの喫茶店「ぴっといん」にて食べる。ここには、ナポリタンスパゲティにカレーをかけて食べるという斬新なメニューがある。最初は「ナポリタンにカレーかけるなんて過剰でしょ!」と思ったけど、食べてみるとこれが意外と絶妙なのだ。たまーに食べたくなって、また来てしまう。
 ちなみにこの日、「カレーナポリタン」と頼んだのだけど、「一瞬、何を頼まれたんか判らんかったわ。」とすごく無愛想なご主人に突っ込まれた。この店では「カレースパ」と呼ぶそうです。
 食後には珈琲。水出しなので、チョコレートみたく芳醇な香りがする。これもまたいい。


 昼から、納品が2件。
 夕方。つぶと散歩。今日は詫間駅までぐるり、1時間以上は歩いた。
 晩ごはんは近所の台湾料理屋さん「東方紅」へ。久しぶりに、鶏の唐揚げを頼む。ついてくるレモンを指さして、「レモン、ありますね。」とつぶやくのがぼくと有希の家庭内ブーム。(TVドラマ「カルテット」の第1話で、唐揚げにレモンをかけてほしくない人も居るから、みんなで食べる時はかける前にそう云うべきだという論争があった。)
 PICASOにて、トイレットペーパーや箱ティッシュ、食器用洗剤なんかを買って帰る。

2017年2月25日土曜日

2月23日(木)I'm walking on my way

 通常業務。(こう書く場合は大抵、お金になる仕事のこと。)
 誰もが「仕事」を、お金になる仕事とならない仕事に分けて考える。それは確かに、重要な視点だろう。二元論で考えるならば。
 多元論で考えるぼくの場合は、どちらも地続きであると考える。人生という1度しかない契機に、自分自身の有限な時間を使うのだ。どちらも同じくらいの意義があるはず。それを見い出せないことを、他人のせいにはするな。自戒を込めて、いつも念頭に置いている。
 ただ、仕事のやり方に関しては、もっと自由であっていい。「こういう場合はこうしなくちゃいけない」というのは、結局、他の誰かが作った慣習なのだ。最初は真似から入るのもいい。けれどもそのうち、自分のやり方をしかと見い出して、それを磨かなければ。そして、人生をかけて磨き続けるべし。
 夕方、つぶの散歩。今日は50分ほど歩いた。このくらいが心地よい。自分のペースで歩くのが何より。(ぼくは持久系の人。)

2017年2月24日金曜日

2月22日(水)彼女の世界とつながるために

 通常業務。
 お昼ごはんは三好うどんにて。
 カタタさんより、広告に使う写真の候補(厳選後)が幾つか送られてくる。どれがいいかと訊かれたので、即答。ぼくはまず、迷わない。
 写真が持つ潜在的なチカラを、ぼくは信じている。メインで使う写真が素晴らしければ、広告デザインは8割方出来上がったようなものだから。(それだけ最重要という意味。)
 夕方、つぶの散歩。空模様があやしかったので、短縮30分コース。


 夜。大ちゃん夫妻が子犬を見にやって来る。先々週だったか、大ちゃんが1人で来た時もつぶに相当吠えられたらしいのだけど、今回もなぜか、大ちゃんにだけ向かって吠えている。不思議。何がつぶをそうさせるのか?
 大ちゃん夫妻と一緒に居酒屋へでもと考えていたのだけど、彼らも赤ん坊(こっちは人間)を親にあずけて来たとかで、すぐ帰らないといけないらしい。
 結局有希と、歩いてすぐのところにある居酒屋「呆呑」に行く。座敷席に通されかけたけど、他テーブルから流れてくる煙草の煙が厭なので、換気扇近くのカウンタ席にしてもらう。調理場が見えて、ちょっと新鮮。
 歩いて帰れるのもあって、今日はぼくもお酒をいただく。弱いから、大抵は1杯も飲み干さないうちに満足して終わるのだけどね。梅酒の湯割りを。
 店内BGMが1990年代のJポップ。ピチカート・ファイヴの「ベイビィ・ポータブル・ロック」がかかって、それだけで得した気分。
 帰宅後。昨年12月に高知県立美術館で行われたカタタさんのダンスパフォーマンスを記録映像にて鑑賞。素晴らしい。SKANKさんの音楽も、かなりぼく好みでした。

2017年2月23日木曜日

2月21日(火)以心伝心はぼくらの間でよくあること

 通常業務。
 本日、快晴。
 午前11時30分頃。有希が仕事場に来て、「空to海のぱんを買ってくるから、昼休みはLAZYBONESで待ち合わせね。」と告げ去る。以心伝心!ぼくもちょうど、「空to海のぱんが食べたいなあ」と思っていたところ。すごいね。
 正午過ぎ。LAZYBONESで珈琲を飲みながら、有希とふたりで空to海のぱんを食べる。「この辛いのがいいんよねー」とか云いあいながら。(マスタードの入ったウィンナーのぱんとか、明太子マヨネーズを挟んだぱんとか。)もちろん、甘いのも。


 夕方。つぶ出産後初めての長距離散歩。ぼく-つぶ-有希の順で並んで、近所をぐるりと歩く。久しぶりなので、まずは30分くらい。明日から、距離をのばしていこう。
 晩ごはん。有希がビーフンと、卵&玉ねぎのみそ汁を作ってくれる。うまし。
 週末のDJに向け、iPod内の整理。デフラグしたり、プレイリストを整理したり。
 容量がいっぱいで、PCが認識しないという状況が昨年末より続いていたのだけど、DJで使わない音源を片っぱしから削除したら、また認識してくれるようになった。これで、今週末はiDJを使うことに決定。俄然、楽しみになってきた。

2月20日(月)名前がすでに詩的な写真家

 通常業務。ただし、体調悪し。そこはかとない頭痛がずっとある。原因は、ここのところの温度差。ぼくの身体がいちばん苦手とするもの。
 昼過ぎに風邪薬をのむ。何とか快方に向かう。
 夜。有希がもらいものの鯛を持ち帰る。湯引きしてあるものはそのまま。してないものは、鍋でしゃぶしゃぶして食べる。うまし。
 すこし前に買ったサラ・ムーンの図録をじっくり眺めてる。ファッション写真を撮る女流写真家という認識はあったけど、実はその前がモデルだったそう。写される側であったモデル(被写体)が、写す側である写真家に転向したんだって。そんなことって、あるのね。


 どの写真も、映画の1シーンみたいだ。ぼくがサラ・ムーンに惹かれるのは、そこ。その詩的な名前とあいまって。(コマーシャルフィルムも作っているらしいけど、どうにかしてみることはできないだろうか?)

2月19日(日)物語ること


 休日。
 昼過ぎ、有希と観音寺方面に外出。
 有希が、シアターデザインカンパニーとして借りていた発電機を、Buonoさんに返しに行く。昨年はボジョレーヌーボーの会に参加できなかったので、かなり久しぶりにお会いした。元気そうで何より。
 その後、観音寺にあるうどん屋さん「カマ喜ri」に行く。やはりこちらも久しぶり。ぶっかけうどんと、ゲソ天をいただく。
 お店のご夫婦となぜかヒゲ談義になった。ぼくは2週間も放置すれば、無精ヒゲがすごいことになるんだけど、店主さんや有希はそれほど生えない、とか。昔は剃らなくていい人がうらやましかったけど、最近はイメチェンしやすいからこれはこれでいいかと思えるようになった。(実は昨日、「漂泊」でもヒゲの話になった。口ヒゲをたくわえている人が珍しいのかな?ぼくとしては歳相応に見られたいという苦肉の策なのだけどなあ。)
 一旦、帰宅。つぶのトイレをすませる。
 今度は、坂出方面へ向かう。
 「市営の駐車場なのに料金高いねー」とか文句云いながら、有希と商店街へ急ぐ。劇団マエカブの公演「ミセモノガタリ」を観劇。遅刻したので、中ちゃん出演のエピソードをまるまる見逃してしまった。初っ端の作品だったとは…無念じゃ。
 瀬戸大橋ができる前の時代。橋のたもとに位置する坂出市は、橋ができたら活性化するんじゃないかという大きな期待があったらしい。しかし、いざ橋が完成してみると、それはすっかり裏切られる結果となってしまう。
 そんな状況にあっても、なお続く個人商店。それらの経営者に、お店の成り立ちや実際にあったエピソードなどを聞き、台本にする。一部フィクションを交えながら書き下ろされた6本の短編。『物語ること』が何より説得力となっていた。
 公演と公演の合間に、ちょっとだけ商店街を散策。前から気になっていた昭和な喫茶店「薔薇屋」をついに発見!お茶をする時間がなかったので、外からうかがうだけになってしまったけど、次の機会にはぜひ訪れたい。
 帰り。
 演目のひとつで舞台になっていたカレー屋さん「ベンガル亭」に、初めて訪れる。『22種類のスパイスや漢方を調合して作られる自家製のカレー』と聞いて、ぼくらが素通りするはずがない。初めてなので戸惑いつつも注文して待っていると、まさに先ほどまでお芝居していた友人の俳優たちがぞろぞろと列をなして入って来るではないか!偶然にも、打ち上げがここだったみたい。
 カレーはもちろん、おいしかったです。また、行こう。
 体調が優れないのもあって、遅くならないうちに帰宅。すぐ、就寝。

2017年2月21日火曜日

2月18日(土)非日常は、日常のすぐそばにある

 休日。しかし今日は、目覚まし時計で起床。
 有希と、朝のうちに高松へ出発。
 午前11時。コンテンポラリーダンサー・カタタチサトさんの写真撮影に同行。カメラマンは宮脇さん。5月に公演予定の「ぬぐいぬち」で、ぼくが広告デザインを担当することになっている。がむばる。
 写真撮影の会場が、廃墟。高松のど真ん中に、こんな非日常があるなんて…。公演も同じ場所なのだけど、基本的にはそのまま使うらしい。これは舞台装置としておあつらえじゃないか!すでに面白い。



 昼過ぎ。場所を移動して、近くの喫茶「グレコ」へ。ランチを食べた後、お茶をしながらだらだらと打ち合わせ。カタタさんとじっくり話すのは初めてだし、音楽担当のSKANKさんとは初対面。なのに、後から後から言葉が湧き出てくるこの感じは、かなり久しぶりかも。「1」云ったら、「10」解かってくれるみたいな。もしかしたら彼らとは、同じような価値観を持っているのかもしれない。


 夕方頃、散会。
 高松は大工町にある雑貨屋さん「漂泊(ハク)」に行く。
 川田中家の壁掛けカレンダーは、葛西薫がデザインしたものと決めている。そしてそれは毎年、漂泊で買うということも決めている。2月も終わりに差しかかっているというのに、今年やっと初めてお店に行けた。そして、かろうじて残っていたカレンダー2ヶ内の1ヶを購入する。まだあってよかった。
 「ironmonger」と「まちのシューレ963」にも寄る。そちらは特に、買うものなし。
 家に残して来たつぶと子犬たちが心配なので、早々と帰路に着く。
 帰宅。
 晩ごはんは、塩鍋。胡麻油に塩を溶いて、さらに炒った胡麻をすり鉢ですりつぶして、これでもかというくらい胡麻づくしのタレにつけて食べる。鍋の方には、酒と味醂。具は、レタスやえのきやかぶや鶏肉など。やはりうまい。〆は冷凍うどん。

2017年2月20日月曜日

2月17日(金)世界を断片にして組み替えたらそこに現れるのはまた別の世界

 就寝中、子犬たちが寝床から転げるたび起こされるものだから、すっかり睡眠不足に陥っている飼い主たち。いよいよ堪りかねた有希が、ダンボールを再利用して寝床に敷居を作ってくれた。これで当分、大丈夫そう。人・動物に関わらず、赤ちゃんというのはほんとに手のかかるイキモノですな。
 通常業務。納品2件。
 デレク・ジャーマンの本「ラスト・オブ・イングランド」をぱらぱらと読み始める。これは、1987年に作られた映画「ラスト・オブ・イングランド」に関するエッセイ&インタヴュー集。映画で表現されていることの背景について、監督のデレク・ジャーマンがプライヴェートな思い入れとともに語っている。
 ビデオの時代に何度もくり返しみた作品なのだけど、ビデオデッキが壊れてしまったのでみれないままの状況が長く続いていた。デレク・ジャーマンの全作品を網羅したDVDボックスが出たらそれを買おうと保留にしていたのだけど、出る気配は一向にない。それで結局、単体で購入。それをTVで流しながら、本を読み進めているところ。
 アートずきでなければ、まず手を出さないのがデレク・ジャーマンの実験映画。解かりやすい物語性はまず皆無。(一部、「カラヴァッジオ」や「エドワードⅡ」など物語性のある作品もあるにはあるのですが。)映像の断片と、音楽や音の断片が緻密に再構築された「サブリミナント・フィルム(潜在知覚映画)」と呼ばれる作品群は、同時代を生きたアーティストたちに多大なインスピレーションを与えた。ぼくもまさに、そのひとりなのだ。
 夕方、終業後。高瀬のぱん屋さん「とことこ」へ。出産後のつぶを、初めて連れて行く。店主のケンイチさんが珈琲を淹れてくれたので、それを飲みながらおしゃべり。もちろん、ぱんも買う。


 夜。冷蔵庫に残っている食材を使い切らんがために、コンソメスープとペペロンチーノを作る。案の定、具だくさんになってしまった。そうこうしているうちに有希も帰宅したので、一緒に食べる。おいしくできました。

2月16日(木)後ろ向きに進むのはよした方がいい

 通常業務。

 
 子犬たちは今、歩く前の『はいはい』をする時期。はいずり回りながら、寝床の中を移動する。時々、あちらへころり、こちらへころり。
 おちちを飲む時には、おっぱいに前足をそえてもみもみするのだけど、それでどうやら、前足の筋肉だけが先に発達したみたいで。はいはいをしてても、進む方向は決まって後ろ向き。そうして、寝床のクッションンから外れる。外れたら、つぶが不安がって「くぅーんくぅーん」と鳴く。昨夜からそれが4回くらいくり返されて、そのたびに飼い主が子犬を寝床に戻すという状況が続いている。(昨夜、つぶが自分で戻せるかどうかしばらく放置して様子をうかがっていたんだけど、どうしてもうまくできなかった。有希と協議した結果、仕方がないので飼い主が手助けをすることに決めた。)おかげで、飼い主ふたりはすっかり寝不足。
 夕方、仕事終わりに仮眠。起きたら夜8時を回っていたので、外食することにする。行きつけの居酒屋「とくしげ」へ。週末は満席で入れないことの方が多いから、やはり平日の夜に行くのが正解かも。地元の人間御用達のお店。

2017年2月19日日曜日

2月15日(水)マンマの味

 通常業務。
 夕方、OKKI一家が子犬たちを見にやって来る。数年前からの約束で、1匹は彼らのところにもらわれる予定。ただし、母犬と姉妹犬とたっぷり3ヶ月は一緒に過ごさせて、愛情や社会性がしっかり身についた後に引き渡すつもり。子犬たちのこれからを思うと、そこだけは譲れない。
 子犬が生まれて以来、つぶは部屋にやって来るぼくと有希以外の人間を威嚇して吠えるようになっていた。大丈夫かなと心配していたのだけど、OKKI一家に関してはまったく問題なし。むしろ、しっぽをぶんぶん振って大歓迎している。子育てにもだいぶ余裕が出てきたのかしら?そうして、初対面は無事完了。


 晩ごはんは、OKKI一家と外食。高瀬のイタリアンレストラン「アルデンテ」へ。ここは結構昔からあって、どのお料理もイタリア家庭料理の味付けになっている。OKKI一家にも気に入ってもらえたようで、みんなして食後のデザートまでぺろりと完食。有希はボトルワインまで開けていた。
 大人たちはもっとだらだらしたかったのだけど、OKKIの息子さんが「学校の宿題がたくさんあるから早く帰りたい」と云っていて、結局散会。子どもも大変だね。

2017年2月17日金曜日

2月14日(火)カレイドスコープ・ワールドで

 朝。昨夜の就寝時にはまだ帰っていなかった有希が、いつのまにか隣で寝ている。泊まり込みの仕事も、ついに終わったようだ。お疲れさん。
 子犬たちの体重を量る。白い毛色の「もも」は1188g(昨日より+83g)。茶色い巻き毛の「くり」は1074g(昨日より+62g)。茶色ストレートの「かき」は1015g(昨日より+63g)。川田中家には体重計(人間用)がないので、キッチンスケールを使っている。子犬を、家にあるいちばん大きなボウルに入れて量るのだけど、それさえもいよいよ小さくなってきた。何か別の容れものを探さなくては。



 通常業務。
 お昼休み。スピッツベーカリーでぱんを買って、LAZYBONESへ。一緒に居なかった数日間を埋めるかのように、有希とたくさんおしゃべりをする。
 夜。友人のニイ氏が高松のノイズ喫茶「iL」にてDJイベントをやるそうなので、それに行く。当初は有希も一緒に行く想定だったけど、昼過ぎからずっと変な咳をしている。養生のため、彼はお留守番。仕事終わりで、ぼくだけ向かう。



 ちょうど20年前の今日(ヴァレンタイン・デイ)、ニイ氏は「Young Alive in Love!!」という名前のDJイベントを高松で立ち上げたんだそう。当時は、「渋谷系」アーティストが台頭していた時代でもある。このイベント名も、フリッパーズ・ギターの有名な曲から取ったものだ。(「恋とマシンガン」の英語タイトル。)
 当時のぼくは、まだDJこそしていなかったものの、高松にあったクラブ「Blue Moon」によく出入りしていた。このイベントにも、何度か足を運んでいるはず。あれから20年近く経って、まさかその主催者のニイ氏と今更のように繋がるとは。縁というのは、不思議なものだ。
 帰り際。「また一緒にDJやろうね」って云いながら、お店を後にした。

2017年2月16日木曜日

2月13日(月)平穏無事

 朝、子犬たちの体重を量る。白い毛色の「もも」は1105g(昨日より+101g)。茶色い巻き毛の「くり」は1012g(昨日より+78g)。茶色ストレートの「かき」は952g(昨日より+78g)。毎日世話をしてるからもう何ヶ月も経ったような気になるけど、子犬たちはまだ生まれて3週目なのだ。ふぅ。
 通常業務。
 先日買った植草甚一の本「知らない本や本屋を捜したり読んだり」を拾い読みする。1970年代に若者のカリスマ的存在だったコラムニスト。彼が書くのは、「ジャズ」「ミステリー」「映画」「外国の漫画」「アート」「ファッション」などについて。ときどき渡米しては、本やレコード、雑貨などを大量に買い込み、日本ではまだ流通していないものを独自の審美眼で紹介した。
 伸ばしっぱなしの白い髭、やせた身体にTシャツとジーンズ、奇妙な帽子に奇抜なアクセサリー、ステッキに煙草。ヒッピースタイルのファンキーなおじいさん。ぼくもこんな風に年をとりたい。
 晩ごはん。今夜もひとりなので、東方紅へ。豚バラ炒飯セットを。
 取り立てて書くことが何もない。そんな日。

2017年2月13日月曜日

2月12日(日)本は世界の見取り図である

 朝、子犬たちの体重を量る。白い毛色の「もも」は1004g(昨日より+64g)。茶色い巻き毛の「くり」は934g(昨日より+66g)。茶色ストレートの「かき」は874g(昨日より+94g)。ももはついに1kg超え。
 午前中のうちに、高松へ向かう。
 途中。珈琲屋「松尾」に寄り、サンドイッチのモーニングを食べる。すこし、読書も。
 12時30分頃、高松駅正面広場に到着。


 13時より。有希たちが制作を手がける劇団ブルーエゴナクの公演「まほうは消えない」を観る。高松市のアーティスト・イン・レジデンス(アーティスト滞在型制作)にて作られた作品で、市内に実在する商店街及び個人商店が舞台となっている。昨日の3公演に関しては、実際のお店で公演が行われたらしい。シーンが変わるたび、観客ごと移動する方式。ほんとは昨日観たかったんだけど、用事があったので、結局今日のダイジェスト公演を観るハメになってしまった。
 公演終了後、やはり後悔した。多少無理をしてでも、昨日の公演を観ておくべきだった。反省。
 ただし、公共の場所でやるお芝居の可能性が見れたのはよかった。通りすがりの人たちが「一体何をやってるんだろう?」って興味津々で見てる。そこから観客になる人はたちまち居ないにしても、人々の生活圏内に突如、演劇空間が立ち現れるのだ。普段、演劇と接点がない人でも、「お芝居ってこんな風なのね」ってことは伝わる。不特定多数の人が行き交うストリートでやる意味って、結構大きいのかもしれない。
 古書店「リバー書房」に寄る。長らく来てなかったので、もう閉店してるかもと思ったけど、まだやってた。しかも、ほしい本が4冊(も)見つかる。


:サラ・ムーン展の図録(1989)、デレク・ジャーマン「ラスト・オブ・イングランド」(1990)、高橋睦郎詩集「汚れたるものはさらに汚れたることをなせ」(1966)、植草甚一「知らない本や本屋を捜したり読んだり」(1974)。
満足。
 これに味を占めて、栗林公園近くの古書店「SETOUCHI BOOK HOTEL」にも寄る。こちらには特に、目ぼしいものはなし。
 PICASOで食材を買って、帰宅。
 晩ごはんは自作。骨付き鶏のロースト(にんにく添え)、野菜炒め、鶏がらのスープ、白ごはん。 
 有希、今夜も外泊。

2017年2月12日日曜日

2月11日(土)愛されキャラの宿命

 本業はお休み。
 子犬たちの体重を量る。白い毛色の「もも」は940g(昨日より+85g)。茶色い巻き毛の「くり」は868g(昨日より+88g)。茶色ストレートの「かき」は780g(昨日より+84g)。
 寝ている子犬たちの写真を撮っていて、いちばん小さなかきがいつも面白い寝相をしていることに気づく。ももやくりと違って、無防備に、おなかを上にして寝ていることが多い。(いわゆる、ヘソ天。)顔も幾分、おどけた表情に見える。これは、愛されキャラの予感。(有希、そっくり。)


 早朝から副業のデザイン仕事。ジャズライブのチラシを制作中。昼過ぎにOKが出て、200枚ほどコピー機で量産。
 一路、高松へ。
 午後3時頃。朝ごはんも昼ごはんも食べていないままだったので、丸亀の「友枝」でラーメンを食べる。豚骨ラーメンだけど、麺にすだちが練り込んであるので、意外とさっぱり。これでもかと、すだち果汁をかけて食べる。餃子も1皿頼む。うまし。
 最近、車で高松に向かう時は浜街道ばかり選んで通ってたけど、今日は久しぶりに11号線を通る。丸亀に入ってからの渋滞に、ほとほとウンザリする。多少遠回りでも、やはり、浜街道にすればよかった。(丸亀の都市計画は一体どうなってるんだろう?)
 仏生山の「へちま文庫」へ。ここは、古書と中古絵本を扱うお店。今日は特に、目ぼしいものはなし。
 高松市内の喫茶店「なゆた」へ。店主さんとしばし歓談。そのうち、待ち合わせをしてたウエダ夫妻も来る。できたばかりのチラシは、彼らからの依頼。無事、手渡す。
 飲み会があるウエダ夫と別れて、ウエダ妻&お子ちゃんとカフェ「レガロビズ」ヘ。お喋りしながら晩ごはんを食べる。
 その後、ひとりでカフェ「Remza」へ。店主のOKKIに、子犬が無事生まれた報告をする。偶然、ライターの山下さんとも会えたので、本の話など。ここのところ、自費出版をすることについて考えていたので、出版にまつわる色んな話しが聞けて大変参考になった。
 日付が変わった直後に、帰宅。

2017年2月11日土曜日

2月10日(金)時代を超えて聴き継がれるべき名盤

 子犬たちの体重測定。白い毛色の「もも」は855g(昨日より+75g)。茶色い巻き毛の「くり」は780g(昨日より+55g)。茶色ストレートの「かき」は696g(昨日より+61g)。ぐんぐん大きくなるね。
 通常業務。
 Amazonで注文していたレコードが届く。Blossom Dearieのアルバム「That's just the way I want to be」。


 ジャズシンガーとして有名な人だけど、これはポップスのアルバム。CDはもちろんすでに持っていて、彼女のアルバムの中ではいちばんすき。2015年にレコードが復刻されたらしく、偶然見つけて迷いもなく購入。中古で買うとプレミアがついてる上、盤の状態もかんばしくない。その新品が、2500円の定価で手に入るのだから、もう買うよりほかないでしょう。(ちなみに原盤のレコードは、Fontanaから1970年に発売された。)
 お昼ごはんは、有希と三好うどんへ。今日は鶏天ぶっかけ。そして、いりこのおにぎり。
 夕方頃より、頭痛。食欲もなし。みかんを幾つか頬張って、すぐ床に就く。

2月9日(木)甘酒は、麹の甘味だけで充分

 子犬たちの体重計測、2日ほどサボってた。今日からは朝、量ってみる。白い毛色の「もも」は780g。茶色い巻き毛の「くり」は725g。茶色ストレートの「かき」は635g。比べるデータがないと心もとないけど、前回量った日から100g以上増えている。
 通常業務。
 友人から依頼されているデザイン仕事のために、先日描いた絵がどうしても気に入らない。悪くはないけど、何かが違う。そこはぼくにも説明がつかない。(説明できたら、絵を表現手段にはしていない。)
 昼休みにLAZYBONESへ行き、珈琲を飲みながらリテイク。そしたら不思議。3分もしないうちに描けてしまった。ぼくも納得。これで行こう。
 夜。有希は、演劇制作のお仕事。ひとりなので外食しようかとも思ったけど、冷蔵庫に残りものがあったので自炊にする。
 鶏肉を、甘酒に漬して30分ほど置く。野菜を切って、一緒に炒める。塩胡椒で味を調える。塩麹の代わりに、甘酒を活用するやり方。(適当レシピです。)おいしかったけど、水分を飛ばし過ぎたせいで味が濃くなってしまった。次回から気をつけよう。

2017年2月10日金曜日

2月8日(水)寝る子はよく育つ

 有希、東京から戻る。朝8時15分着の夜行バスと聞いていたが、40分も早く着くらしい。起きぬけの寝ぼけ眼でそのメッセージを見つけ、急いで車を走らせる。
 5分遅れたぐらいで、ぶじ回収。「おかえりなさい。」
 おなかが空いたので、高瀬にある喫茶店「メリーゴーランド」にて朝食。クロックムッシュと珈琲、野菜スープを頼む。土産話など聞きながら。
 帰宅後、1時間遅れで始業。通常業務。午前中に納品2件。
 仕事は今、ちょうど閑散期。有希と入れ替わりに、今度はぼくが京都-大阪あたりに出かけようかと考えていたが、今週末にかけて天気が崩れ、なおかつ、寒くなると天気予報で聞き断念。大人しく仕事しよ。
 有希は夕方、高松へ。演劇制作の打ち合わせ、後、飲み会らしい。繁忙期。
 晩ごはん。ペペロンチーノとコンソメスープをさっさーと作って食べる。ニンニクを切らしていたので、思うような味に仕上がらなかった。残念。

2017年2月8日水曜日

2月7日(火)一生青春しててもいいんじゃないかと思う(老けこむくらいなら)

 通常業務。
 昼休み。古道具と珈琲のお店LAZYBONESへ。
 テーブル席にスケッチブックが立てかけてあったので、何だろうと思って開いてみたら、古いマッチ箱が何ページにもわたってスクラップされている。
 このごろはすっかり見なくなったけど、かつて、喫茶店やバー、スナックや居酒屋や料理屋さん、ライブハウスなどが、オリジナルのマッチを作っていた。お店のロゴや住所・電話番号などはもちろん、一瞥してその店のものと判る個性的なデザインが施されたそれを、来店したお客さんに進呈する。今のショップカードが箱状になって、実用的なマッチがついてくると思えばいいのかな?当時はそれだけ、愛煙家が多かったということだろう。
 そのスケッチブックに貼られていたのは、京都市内にあるお店のものばかりだった。聞くと、とある人が学生時代に集めたものなんだそう。デザインのテイストから察するに、1970年代の頃だろう。レイモン・ペイネや宇野亜喜良のイラストが、それを如実に物語っている。


 やっぱりいいなあ、この時代のデザイン。


 老舗の喫茶ソワレやフランソワ喫茶室、イノダコーヒーにライブハウス磔磔なんかもあった。(驚くことに、今でもやっているお店ばかり!)


 LAZYBONESも、かつては京都にあった。店主のかつべさんは、このスケッチブックをしげしげと眺めながら、「ほんとに懐かしいなあ…」と眼を細めている。それほど口数の多い人ではない彼が、京都時代についてぽつりぽつりと語る時、若かりし頃の彼がときどき顔をのぞかせているような気がする。ぼくはその時の表情が、とてもすきだ。
 誰にでも青春はある。そしてそれはきっと、その人の中で、今もきらきらと輝いている。「Yesterday When I was young」という歌が、ふいに脳内で再生された。帰り来ぬ青春。
 夜。両親と居酒屋「浜街道」へ。高知の日本酒「久礼」を飲みながら、海鮮料理をいただく。おいしかった。

2月6日(月)男と男と犬と子犬と子犬と子犬からなる家族

 通常業務。
 仕事終わりの夕方。日記を書き始めるも、回りくどい文章しか出てこない。30分ほど格闘した後、きっぱりあきらめる。今日はもう無理、明日まとめて書こう。
 昨日のリベンジで、近所の台湾料理屋さん「東方紅」へ。席に着くなり、回鍋肉定食を注文する。相当、はまり中。
 先週金曜日の夜。有希をバス停まで送る際、「月曜の夜くらいには戻るかな?」と云っていたのだけど、連絡なし。ということは、まだ東京でぶらぶらしているんだな。気の赴くままに旅をする、根っからの自由人。
 有希が発った次の日の夜。愛犬つぶはエントランスに座り、扉の向こうを覗きながら、有希の帰りを待っていた。「有希はしばらく帰らないよー。」そう云っても、またしばらくしたらエントランスで待つ。「忠犬ハチ公」って、こんな感じだったんだろうなあ。かつて渋谷で見た像が、急に身近に感じられた。つぶにとっては、ぼくらもちゃんと家族なんだ。
 長らく母親業に専念していたつぶが、リビングに居るぼくの隣まで自分からやって来るようになった。子犬たちがすやすやと寝ている隙を見て、小屋から抜け出してくる。子どもが寝た後やっと自由な時間が取れるというのは、人間も犬も変わらないのだなあと。
 思う存分甘えたら、子犬の居る寝床に自分から戻って行った。そうやってまた、母犬に戻るのだ。


 今日も、子犬たちの体重を量る。白い毛色の「もも」は625g(昨日より+61g)。茶色い巻き毛の「くり」は570g(昨日より+65g)。茶色ストレートの「かき」は465g(昨日より+60g)。そろそろ寝床が、手狭になってきたかも。
 就寝前。弁護士のゲイカップルが書いた本「僕たちのカラフルな毎日~弁護士夫夫の波乱万丈奮闘記」(著・南和行+吉田昌史)を読む。彼らのプライヴェートな経緯が書かれていて、共感するところ多数。年齢的にはぼくのひとつ上とひとつ下の人だけど、カップル歴は17年とぼくらより長い。彼らのドキュメンタリが作られていたり、公的なところで完全にオープンだったり、共通項が幾つかあって、勝手に親近感を持っている。そのうち、お会いできたらいいな。

2017年2月7日火曜日

2月5日(日)死を見据えることのできる人ほど、この一瞬一瞬を大切に生きる

 早めに起きるつもりが、目覚めたら午前10時をとうに過ぎている。今日も、自然解凍(目覚まし時計をかけないで気のすむまで寝た後、自然に起きること)。
 午前中。日記を書く。
 正午頃。朝風呂ならぬ、昼風呂。ぬるめのお湯にゆっくりつかる。
 冷蔵庫のアリモノで昼食。
 つぶの気分転換を兼ねて、散歩。
 読み終えていない本をバッグにつめて、外出。車で、観音寺方面に。
 ケーキ屋さんを兼ねた昔ながらの喫茶店「北欧館」へ。存在は長らく知っていたけど、訪れるのは今日が初めて。洋風なインテリアのここかしこから、昭和の香りがする。どこに座ろうかしばらく迷って、あっちへ行ったりこっちへ行ったり。結局、ステンドグラスの見える真ん中の席に落ち着く。


 ショウケースの中から、フルーツロールケーキを選ぶ。珈琲は、モカ・マタリ。うん、おいしい。今度は有希と一緒に来よう。
 旅をしている時は必ず、ご当地の喫茶店に入る。(カフェ、ではなく。)老舗になればなるほど、よい。毎日通っている常連客であろう人たちにまぎれて、あえてのアウェイ感を楽しむ。その瞬間ぼくは、まぐれもなくエトランゼ(異邦人)なのだ。
 近所でも、まだ行ったことのないお店に入る時は、大抵そんな感覚になる。東京を旅している有希のことを想いながら、ぼくもすこしだけ旅行気分。
 基本的に日曜の午後は、本とケーキと珈琲があればそれでいい。
 帰り、中古ショップに寄る。本とCDとDVDを幾つか買う。またしても、ライブラリが増えた。植草甚一じゃないけれど、これはライフワークみたいなものです。はい。
 晩ごはんを食べようと東方紅に寄るも、満席のため入れず。(ものすごい人気店になりつつある?台湾料理のお店。)PICASOに寄って食材を買い、家でテキトウに食べる。
 夜。宮崎駿監督のアニメーション映画「風立ちぬ」をみる。過去に劇場でみているので、これは2度目。
 鈴木プロデューサの云うことには、「戦闘機ずきなのに戦争ぎらいでもある宮さんに、ゼロ戦の開発者である堀越二郎を主役にした映画を作らせて、その矛盾を作品として昇華してほしかった(意訳)」らしい。出来上がったのは、きれいに戦争の描写を避けた究極の恋愛もの。以前言及した映画「この世界の片隅で」なんかより、こっちの方がツッコミどころ満載なのである。
 でもぼくは、きらいじゃない。むしろ、大すき。今回みた際も、3箇所ほどで泣いた。ほろっと。ただの恋愛映画としては、これからも何十回とくり返しみるだろう。この作品は、『愛すべき駄作』だと思う。(B級映画ずきなわたしには、ツボなのです。)
 就寝前、子犬たちの体重を量る。白い毛色の「もも」は564g(昨日より+44g)。茶色い巻き毛の「くり」は505g(昨日より+70g)。茶色ストレートの「かき」は405g(昨日より+52g)。みんな、生まれた時の倍になった。すごい。

2017年2月5日日曜日

2月4日(土)ぱんとカレースープとミートソースパスタ

 休日。
 夜更かししたせいで、午前11時過ぎに起きるなど。
 残りもので朝&昼ごはん。ぱんとカレースープ。
 見事に1日中、引きこもり。日記書いたり、本読んだり、諸々。
 晩ごはんも、基本残りもの。ミートソースパスタとカレースープ。追加の1品は、自作。豚バラ肉とズッキーニの炒めもの。
 愛犬つぶとその子犬たちは、新聞を敷いたクッションの上で寝ているのだけど、子犬が1匹そこから離れてさまよう事例が発生。それを不安に思ったつぶが「くぅーんくぅーん」と鳴いている。とりあえず、はぐれ子犬を戻してやる。母犬なら、自分でくわえて引き戻すのが本当なんだろうけど、つぶの場合は鳴いて飼い主に知らせる……。手助けしない方がつぶのためかもね。次回から、気をつけよう。
 つぶの食欲も、戻っている。あれだけお乳を吸われてたら、そりゃそうか。朝と晩、1日2回。有希が買っておいてくれた粉ミルクは、つぶのごはんに混ぜてあげている。それがまた母乳に循環するという作戦。
 夜、子犬たちの体重を量る。白い毛色の「もも」は520g(昨日より+70g)。茶色い巻き毛の「くり」は435g(昨日より+55g)。茶色ストレートの「かき」は353g(昨日より+23g)。かきだけ増え方がちょっと少ない。でもまあ、確実には増えていってるので大丈夫かしら。

2017年2月4日土曜日

2月3日(金)夜は今日も深く、遠ざかる君のことをただただ想う

 通常業務。
 お昼ごはんは、三好うどんへ。今週は行き過ぎ感あるけど、友人のお店だし、地域の経済循環に貢献していると思えば、これはよいことだ!(自己完結。)最近、肉かまたまにはまっている。もちろん、いりこのおにぎりも。
 終業後、すぐに晩ごはん。有希が実家からもらって来た、おばあちゃん作の筑前煮がとにかくうまい。ごちそうさん。
 夜7時45分の夜行バスに乗って、有希くん東京出張。バス停までお見送り。(つぶと子犬たちはお留守番。)
 その足で、比地大のsplash cafeへ。チーズケーキと紅茶を注文して、友人から頼まれているデザイン仕事の絵を描く。


 先週。何気なくTVをつけたら、中原中也の特集をしていた。それをみてちょっと気になったので、ネットで詩集を注文しておいた。それが今日、届く。
 1938年創元社刊「在りし日の歌」。ぼくが手に入れたのは、1981年ほるぷ出版刊の復刻版。オリジナルを踏襲した装丁なので、それにした。
 中原中也は、「汚れつちまつた悲しみに」の一節を引っさげて、もう何回もブームになっている。ぼくはその度、「ふーん」とそっぽを向いていた。若くに逝去した天才詩人という他は、あの独特な出で立ちの写真くらいしか知らない。
 そんな中、彼を主人公にした漫画「最果てにサーカス」(著・月子)を、昨年たまたま手に入れて読んだ。友人である小林秀雄と、元々は中也の恋人であった女優・長谷川泰子の間で、三角関係が展開される。その人間ドラマが、読んでいて面白かった。また、要所要所に出てくる詩の使い方もよかった。それでようやく、ぼくもちゃんと読んでおこうという気になったのだ。
 「詩」というのは、作家の人生における抽出物である。しかし、読み手が受け止めた瞬間、それは読み手の解釈に100%委ねられるべき物でもある。(誤解・曲解を含めて。)中原中也の存在を知りつつ、ずっと読んで来なかったのは、後の人間が操作したイメージに心底辟易していたから。ロックスターか何かのように、中也の写真を詩集の表紙にする安易さだけはとにかくいただけない。
 就寝前、子犬たちの体重を量る。白い毛色の「もも」は450g(昨日より+83g)。茶色い巻き毛の「くり」は380g(昨日より+45g)。茶色ストレートの「かき」は330g(昨日より+42g)。耳の毛が生えてきた。 かわいさも倍増中。

2月2日(木)ノリでつけた名前が実はいちばん的を得ていたりする

 通常業務。
 午前10時の休憩時間。子犬たちの幼名を何にしようかと、まだ考えている。むむむーと頭を悩ませるぼくとは対照的に、「もらわれて行く先でつけ直されるんだから、そんな凝った名前じゃなくていいよ。」というスタンスを一向に崩さない有希。次の瞬間、ぼくの脳裏にひとつのことわざが思い浮かぶ。「桃栗3年、柿8年」…うん?「桃栗3年、柿8年」…何?「桃栗3年、柿8年」…?!
 「もう、『もも』『くり』『かき』でいっかー。」満場一致で、はい、決定。おしゃれな名前じゃなくてごめんなさい。
 お昼ごはんは、スピッツベーカリーで買って来たぱんをLAZYBONESで珈琲と一緒にいただくといういつものパターン。店主かつべさんとのお喋りも、気分転換になってよい。
 午後に、納品1件。
 終業後、有希と外出。
 とあるチェーンの居酒屋で晩ごはんを食べるも、鶏モモのたたきについてくる(つま)生玉ねぎのスライスが辛すぎて、ちょっと残念。この店で食べるなら、揚げ物とか焼き物の方がいいのかも。
 大型ショッピングモールの、夢タウン三豊へ。
 10年以上履いたデニムのズボンに、とうとう穴が開いた。この歳で、それをそのまま履き続けるのはさすがに恥ずかしい。即行で買い替えを決める。1月の終わりに来た時もセールはしてたけど、2月に入ったら更に安くなるかもという貧乏根性で、待った。まんまと半額で購入。(当然、選びしろはなかったけど。)
 本屋にも寄る。前回来たとき気になったけど買わなかった本が、まだ、あった。料理家の高山なおみさんが、パートナーのスイセイさんと作った本。タイトルがまずゆるい。「ココアどこ・わたしはゴマだれ」。そして、表紙カバーの文字組み、本文の文字組みがぼくのツボなのだ。立花文穂っぽい装丁だなあと思ったけど、違った。寄藤文平という人らしい。ぱらぱらとめくってみたら、やはり面白そう。とりあえず元の場所に返して、他の本を物色するも、どっかでずっと気になっている。『存在感のある本』って、こういう本のことを云うのかも。結局、購入。


 口福堂(云い得て妙)という名の和菓子屋さんで、いちご大福を買って帰る。帰宅後、ふたりして日本茶とともにぺろり。至福~。
 今日も、子犬たちの体重を量る。白い毛色の子「1」は「もも」と命名。367g(昨日より+62g)。茶色い巻き毛の子「2」は「くり」と命名。335g(昨日より+53g)。茶色ストレートの子「三」は「かき」と命名。288g(昨日より+25g)。みるみるうちに成長中。

2017年2月2日木曜日

2月1日(水)母犬の体温に包まれて眠る子犬の幸せ

 通常業務。納品1件。
 生まれた子犬たちの幼名を考えている。もらわれて行く先で正式な名前がつけられるまでの、仮の名前。亡くなった子が「アイビー」なので、それに準じるかっこいい名前がないかと思って、アーユルヴェーダの本や植物図鑑を開いてみるものの、これといった単語が見つからない。ひとまず、保留。


 子犬たちの居る寝床から離れたがらなかったつぶが、リビングに居るぼくらの隣までやって来るようになった。育児に、ちょっと余裕が出てきたのかもしれない。滞在時間はまだまだ短いけど、これはよい傾向なのかも。(育児ノイローゼにならないか心配だったので、ほんとうによかった。)
 仕事を終えた夕方に、仮眠。つぶが連日、早朝からゴソゴソやるので、睡眠不足になっているみたいだ。体調を崩さないよう、気をつけなければ。
 晩ごはんは、ぱんとカレースープとレタス&生ハムのサラダ。
 夜。子犬たちの体重を量る。白い毛色の子「1」は305g(昨日より+42g)。茶色い巻き毛の子「2」は282g(昨日より+47g)。茶色ストレートの子「三」は263g(昨日より+33g)。すくすくと成長中。

1月31日(火)I was born!

 午前4時。子犬たちのきーきー鳴く声、つぶがガサゴソする音で目が覚める。コートとマントとマフラーを着けて、つぶを外に連れ出す。有希がその隙に、つぶたちの寝床を整える。トイレを即行で済ませると、つぶは全速力で部屋に戻る。子犬の元から、一瞬たりとも離れたくないらしい。
 午前中は通常業務。
 正午頃。有希のお母さん・より子さんが子犬たちを見にやって来る。つぶは、川田家に行っても吠えたことがないし、何よりより子さんのことが大すきでいつもついて歩くのに、今日は違う。より子さんが部屋に入った途端、ひどくはげしく吠えた。これが、子犬を全力で守ろうとするお母さん犬の本能なんだろうね。つぶの気が立っているので、より子さんと子犬たちの面会は断念。また、落ち着いてから。
 折角なので、有希とより子さんとぼくで三好うどんに行く。昼食。
 LAZYBONESにも寄り、珈琲を飲む。店主かつべさんに、つぶ出産の報告。
 より子さんと別れた後、車屋さんへ。昨夜のパンクでタイヤが裂けたらしく、修復は不可能だった。新品に交換してもらう。
 詫間の産直ショップに行って、花束を3本ほど買う。カラフルなものを選ぶ。
 有希とone koanへ。上手に生まれて来れなかった子犬の亡骸を、ぼくらのお家の一角に埋葬することにした。掘って、先ほど買った花を敷き詰める。その上に、そっとのせる。死んでいるとは思えないくらい、きれい。


 「残念だけど、あの子は生まれて来れなかったの。」昨日の明け方みた夢の中で、誰かがそう云った。たぶん、無事に生まれて来れた他の子犬たちの誰かだろう。不吉だと思ったから、その夢の内容は有希にすら話さなかった。まさか、こんなことになるなんて。
 そっと、土をかぶせる。そしてそのすぐそばに、LAZYBONESで株分けしてもらったアイビー(ツタ系の植物)を植えた。これから大きく育っていくこのアイビーを見つけるたび、ぼくらはその子犬のことを思い出すだろう。だから、この子の名前は「アイビー」だ。花言葉は「永遠の愛」。忘れないからね、君のこと。またね。
 晩ごはんは、より子さんが持って来てくれたお手製のおでんとナマコ。ごちそうさまでした。
 夜。子犬たちの体重を量る。子犬のおなかに油性マジックで書いた数字は、つぶが舐めている間に消えてしまったみたい。しかし、だいぶ区別がつくようになってきた。「1」は白い毛色の子で263g(昨日より+31g)。「2」は茶色い巻き毛の子で235g(昨日より+20g)。「三」は茶色のストレートで230g(昨日より+25g)。順調に成長中。
 「I was born!」 とにもかくにも生まれて来たのだ。前へ進め!